オーディオインターフェースとは

オーディオインターフェースマイク(XLR)ギター/ベース(フォーン)キーボード(LINE)DAWソフト(PC)ヘッドフォン/モニター
図:オーディオインターフェースを中心とした接続構成

マイクや楽器の音をパソコンへ取り込むための機器です。スマートフォンやパソコンの内蔵マイクでは音質・レイテンシー(遅延)の両面で限界があります。本格的なDTMや宅録を始めるなら、オーディオインターフェースは最初に揃えるべき機材の一つです。


オーディオインターフェースが必要な理由

音質の改善

パソコン内蔵のサウンドカードはノイズが多く、レコーディングには不向きです。専用のオーディオインターフェースはS/N比(シグナル対ノイズ比)が高く、クリアな録音が可能です。

レイテンシーの低減

DAWで打ち込んだ音やリアルタイムで演奏した音は、スピーカーやヘッドフォンから出力されるまでに若干の遅延(レイテンシー)が生じます。オーディオインターフェースの専用ドライバーを使えば、このレイテンシーを数ミリ秒以下に抑えられます。

XLRマイクへの対応

コンデンサーマイクが必要とするファンタム電源(+48V)を供給できるのも大きな特徴です。


選び方のポイント

1. 入出力数(I/O数)

  • 1〜2チャンネル入力:ボーカル録音・ポッドキャスト・ギター1本の録音に最適。コンパクトで価格も抑えられる
  • 4〜8チャンネル入力:バンドのマルチトラック録音やドラムマイキングに対応

一人でボーカルやギターを録るなら2イン2アウトのモデルで十分です。

2. 接続方式

  • USB:ほぼすべてのPCで使用可能。汎用性が高く初心者向け
  • Thunderbolt:Mac向け。低レイテンシーで高品質だが対応機種は限られる
  • USB-C:最新モデルに多く、転送速度・安定性が向上

3. マイクプリアンプの品質

安価なモデルはプリアンプの品質が低く、ゲインを上げると自体ノイズが乗ることがあります。2〜3万円以上のモデルを選ぶと音質の差が明確に出ます。

4. ループバック機能

配信・ポッドキャストに利用するなら、PCの音とマイクの音をミックスして出力できる「ループバック機能」があると便利です。


おすすめモデル比較

モデル 価格帯 入力数 特徴
Focusrite Scarlett Solo (4th Gen)🛒 約¥15,000 1 mic + 1 inst 初心者定番。ソフト付属
Focusrite Scarlett 2i2 (4th Gen)🛒 約¥22,000 2 mic/inst コスパ最強。2チャンネル
Roland Rubix22🛒 約¥18,000 2 mic/inst ローランド品質。堅牢な設計
MOTU M2🛒 約¥28,000 2 mic/inst 192kHz対応。音質重視派に
SSL 2+🛒 約¥32,000 2 mic + 2 inst プロ仕様。ループバック搭載

初心者に最もおすすめ:Focusrite Scarlett 2i2

エントリーコスパ最重視モデル。初心者に最適ミドルバランス型。本格派ユーザーにハイエンドプロ水準。妥協なく音質を追求
図:価格帯別おすすめモデルの位置づけ

Focusrite Scarlettシリーズは世界シェアNo.1のオーディオインターフェースブランド。特に「2i2」は2チャンネル入力でボーカルとギターを同時録音でき、付属ソフト(Ableton Live Lite・Softube等)も充実しています。

第4世代からは「Auto Gain」機能が追加され、マイクの適正ゲインを自動設定できるようになりました。初心者がつまずきやすい「適切な録音レベルの設定」が劇的に簡単になっています。


接続手順(USB接続の場合)

  1. USBケーブルでPCと接続
  2. 専用ドライバーをダウンロード・インストール(Macはドライバー不要の場合も)
  3. DAWの「オーディオ設定」でデバイスを選択
  4. バッファーサイズを128〜256サンプルに設定してレイテンシーを調整

まとめ①:ホームスタジオ・宅録向けI/Fの選び方

予算が限られているならFocusrite Scarlett 2i2🛒が最初の選択肢です。予算に余裕があり音質を重視するならMOTU M2🛒が候補に入ります。まずは2イン2アウトのモデルから始めて、録音規模が拡大したときに下記のマルチchモデルへアップグレードする戦略が堅実です。


マルチチャンネル録音:スタジオ・バンド録音向けI/F

2チャンネルのI/Fはボーカルやギター1本の宅録には最適ですが、ドラムのフルマイキングやバンド一発録りには入力数が根本的に不足します。スタジオでのマルチトラックレコーディングには8ch〜18ch以上の入力を持つ機種が必要です。

マルチchが必要な場面

ドラムフルマイキングでは最低7〜8chが必要です:

マイク配置 ch数
キックドラム 1ch
スネア(表) 1ch
スネア(裏・スナッピー) 1ch
ハイハット 1ch
タム(2〜3個) 2〜3ch
オーバーヘッド(L/R) 2ch
ルームマイク(任意) 1〜2ch

これにギター・ベース・ボーカルを加えると、バンド全体で12〜16chが必要になります。

マルチchを実現する2つの方法

方法①:多入力I/Fを使う 本体に8ch以上のXLR入力を持つI/F。接続がシンプルで扱いやすい。

方法②:ADATで拡張する 8chのI/FにADAT(光デジタル)端子を使って外部プリアンプを接続し、最大16〜24chまで拡張できます。プロのレコーディングスタジオで広く使われる構成です。

ADAT構成例:8ch I/F + 外部プリアンプ8ch(ADAT経由)= 計16ch同時録音

おすすめ マルチch I/F 比較

モデル mic入力数 ADAT 接続 価格帯 特徴
Focusrite Scarlett 18i20 (4th Gen)🛒 8ch あり(光×2) USB 約¥80,000 ドラム録音の定番。コスパ最高
PreSonus Studio 1810c 8ch あり USB-C 約¥60,000 StudioOneバンドル付き
MOTU 828es 8ch あり(光×2) USB/Thunderbolt 約¥110,000 低レイテンシー・高音質
Universal Audio Apollo x8 8ch あり Thunderbolt 約¥250,000 UADプラグイン内蔵。プロ仕様
RME Fireface UCX II 6ch あり USB 約¥180,000 ドライバー安定性が業界最高水準

選び方の目安

  • アマチュア〜セミプロのバンドレコーディング:Focusrite Scarlett 18i20がコスパ最優先の選択肢
  • ミッドレンジスタジオ:MOTU 828esで音質・安定性を確保
  • プロフェッショナルスタジオ:Universal Audio Apollo x8 または RME Fireface UCX II — UADプラグインやドライバー品質が段違い

まとめ②:マルチch録音・スタジオ・バンドレコーディング向けI/F

ドラムのフルマイキングやバンド一発録りに取り組むなら、Focusrite Scarlett 18i20🛒がコスパ重視の定番選択肢です。ADATで外部プリアンプを増設すれば16ch以上のシステムを構築でき、ドラム全パーツ+バンド全員を同時収音できます。さらに上の品質を求めるならMOTU 828es、プロフェッショナルスタジオ水準ではRME Fireface UCX IIUniversal Audio Apollo x8が業界標準です。将来マルチch化を見据えるなら、最初からADAT対応機種を選んでおくと拡張がスムーズになります。


よくある質問(FAQ)

Q. ドライバーのインストールは必ず必要ですか? Macではドライバー不要でプラグ&プレイで使えるモデルが多いです。WindowsではASIOドライバー(メーカー公式)をインストールすることでレイテンシーが大幅に改善されます。

Q. USBハブ経由で使っても大丈夫ですか? 推奨しません。PCのUSBポートに直接接続してください。バスパワーの電力不足やUSB帯域の競合でノイズや不安定な動作が起きやすくなります。

Q. オーディオインターフェースがあればスピーカーは不要ですか? いいえ。オーディオインターフェースはアナログ→デジタル変換を行う機器です。音を聞くにはヘッドフォンをI/Fのヘッドフォン端子に、またはスタジオモニターを出力端子に接続する必要があります。

Q. ファンタム電源(+48V)とは何ですか? コンデンサーマイクが動作するために必要な電源です。ほとんどのオーディオインターフェースにはファンタム電源スイッチが搭載されており、ON/OFFで切り替えられます。ダイナミックマイクに対してONにしても基本的に問題ありませんが、一部のリボンマイクは破損するため注意が必要です。

Q. 複数のI/Fを同時使用できますか? Macでは「Aggregate Device(集約デバイス)」機能で複数のI/Fを1つとして使えます。ただし同期精度や安定性の問題が生じやすいため、本格録音では推奨しません。チャンネルが増えた場合はADAT拡張か多入力モデルへの買い替えが確実です。

🛒 この記事で紹介した機材を楽天市場でチェック

楽天市場でオーディオインターフェースを探す →

🎵 サウンドハウスでもチェック(国内最大の音楽機材専門店)

サウンドハウスで探す →